2013年8月2日金曜日

「超高層ビルの呪い」:危機的状況に陥っている中国経済を襲う悪魔の吐息

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●29日、中国当局発表の統計数字には表れていないが、実際は地方政府などが多額の負債を抱えた状況にあり、中国経済は危機的状況に置かれているのではないか、と分析する記事を米メディアが発表した。写真は北京。


レコードチャイナ 配信日時:2013年8月1日 22時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75013&type=0

中国経済は「高層ビルの呪い」に掛かり、危機的状況に陥っている―米メディア

 2013年7月29日、米ブルームバーグ通信は「中国当局発表の統計数字には表れていないが、実際は地方政府などが多額の負債を抱えた状況にあり、中国経済は危機的状況に置かれているのではないか」と分析する報道を行った。
 31日付で留園網が伝えた。

 中国では近年、各地で続々と高層ビルの建設が進められている。
 湖南省長沙市に建設予定だった世界一高いビル「天空都市」は、工期がわずか10カ月。
 その上、現時点で世界一の高さを誇るドバイの「ブルジュ・ハリファ」の半分のコストで建設されるという。
 確かに、施工を担当する中国の建設大手・Broad Global(遠大集団)は、独自の建設方法によって短期間の工期を誇っている。
 だが、このような不遜で非現実的なプロジェクトの実現を経済学者が中国経済の指標としているのであれば、危機はすぐそこまで迫っていると言わざるを得ない。

 歴史的な流れを見ると、高層ビルの建築と経済危機との間には、恐るべき因果関係がある。
 1920年代に着工した米・ニューヨークのクライスラービルとエンパイアステートビルは、大恐慌の只中の1930年代初めに完成。
 マレーシア・クアラルンプールのペトロナスツインタワーもアジア通貨危機が最も深刻だった1998年に竣工した。
 現在世界一高いドバイのブルジュ・ハリファが完成したのも、「ドバイ・ショック」(※)を経た2010年だった。
(※編集部注:2009年11月、ドバイ政府が政府系持株会社ドバイ・ワールドの債務返済繰り延べを要請すると発表したことに端を発し、世界的に株式相場が急落した)

 経済発展が著しい時期に無計画に実施された過剰な貸し付けや経済予測値、これらが発展途上国に過信を生み、かえって悪い結果をもたらすことに繋がった。
 中国はまさしく、現在こういった状況に直面している可能性がある。
 もちろん、中国が本当に危機的状況に陥ろうとしているのかは、誰にもわからない。
 だが、かつて年10%以上の経済成長率を支えた3本柱である、
①.過剰設備・
②.過剰投資・
③.輸出中毒
これらが今やその経済の足を引っ張る大きな足かせとなっていることは確かである。



NHK NEWSweb 8月3日 4時14分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130803/k10013510061000.html

上海 中国で最も高いビル公開

 上海に建設中の中国で最も高いビルとされる「上海センタービル」の最上階部分が2日、外国メディアに公開されました。
 このビルは、再来年初めに完成する予定の125階建て、632メートルのビルで、基礎工事がほぼ終了した最上階部分が外国メディアに公開されました。

 ビルには、オフィスや商業施設に加えて、世界で最も高い場所での宿泊となるホテルが入るほか、日本メーカーが納入する世界最高速度のエレベーターも設置される計画です。

 これまで上海には、日本の大手不動産会社「森ビル」が建設した101階建て、492メートルのビルが中国本土で一番の高さでしたが、そのすぐ横に140メートルも高いビルがそびえ立つことになります。
 施主の中国国有のビル会社の代表は記者会見で、
 「高さだけを追求しているわけではないが、このビルが上海の重要なランドマークになると期待します」
と話していました。
 中国国営の新華社通信によりますと、上海センタービルは、完成すれば中国で最も高いビルになるということですが、
 中国では、南部の深※で上海センタービルを超える660メートルの超高層ビルが建設中のほか、
 湖南省の長沙、山東省の青島、それに江蘇省の蘇州でも700メートルを超えるビルが計画されており、
 さながら超高層ビルの建設ラッシュとなっています。
(※はつちへんに川)



レコードチャイナ 配信日時:2013年8月4日 21時47分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75119&type=0

世界第2位の高層建築、屋上部まで完成―上海市


●3日、ボイスオブアメリカ中国語版は記事「世界第2位の高層建築、屋上部まで完成―上海市」を掲載した。来年完成予定の上海センターは高さ632メートル。ドバイのブルジュ・ハリーファに次ぐ世界第2位の高層ビルとなる。資料写真。

  2013年8月3日、ボイスオブアメリカ中国語版は記事「世界第2位の高層建築、屋上部まで完成―上海市」を掲載した。

 ドバイのブルジュ・ハリーファ(高さ828メートル)に次ぐ世界第2の高層ビルとなる上海センター(高さ632メートル)が3日、屋上部まで完成。記念式典が開催された。
 今後は内装工事に移り、来年完工する予定となっている。

 中国で最も高い摩天楼となる上海センターにはショッピングセンター、オフィス、高級ホテルに加え博物館も入居する。
 高層ビルが建ち並ぶ上海の中でもひときわ輝く新たなランドマークとなる。



レコードチャイナ 配信日時:2013年8月6日 20時50分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75181&type=0

高層ビル建設ブームは衰え知らず、世界の87%が中国に―シンガポール紙


●3日、中国経済は徐々に減速しつつあるが、高層ビル建設ブームは衰えを知らず、上海などを中心に高層ビルが次々に建設されている。写真は上海の高層ビル群。

 2013年8月3日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、中国経済は徐々に減速しつつあるが、高層ビル建設ブームは衰えを知らず、上海などを中心に高層ビルが次々に建設されている。
 5日付で参考消息(電子版)が伝えた。

 上海陸家嘴金融センターの開発企業は2日、ビルの基本構造の頂上部分が3日に完成したことを明らかにした。
 オフィスビルやホテル、アミューズメント施設など全体の完成は2015年に予定されており、最頂部の高さは632メートルとなる。
 このほか、湖南省長沙市では高さ838メートルの「天空城市」建設がスタート。
 広東省深セン市では高さ660メートルの「深セン平安金融センター」が2014年に落成する予定となっている。

 2012年のデータでは、世界の高層ビルトップ20のうちおよそ半数が中国にあり、2014年になればトップ20のうち13棟が中国に存在することになる。
 また、中国「摩天城市報告」によると、現在世界の高層ビルの87%が中国にあり、5年後には中国の高層ビル数が800棟を超えることになる。

 中国経済が減速しつつあることで、アナリストの中には高層ビルの今後の需要を疑問視する見方が出ている。
 政府の住宅ローン拡大を背景に企業は不動産開発を推し進めてきたが、現在中国では需要の低い中小都市を中心に使用率が低かったり放置されたままになっていたりする建物が大量に出てきている。


 中国経済不安説はもう国際的に常識になりつつあるような雰囲気である。
 もしそれが正しければ、外資は中国から逃亡する。
 そうなるとさらに中国経済は暗闇に沈んでしまう。
 なんとかそういう風潮を払拭しないといけない。
 それで、こういう記事が出てくる。
 中国も必死である。
 ロシアの学者の論説で防御をしようというわけなのである。
 でも、どちらかというと資本主義になじまない。というより資本主義を経験としてよく知らないロシア学者の説では少々納得させるには無理がある。
 「中国経済「衰退論」は杞憂だといえる。」
と言っているが、あまりに説得力がない。
 ここに述べられている方法のほとんどが「こうなったらいい」といったもので、どれひとつとして実行の例が見当たらないということなのである。


レコードチャイナ 配信日時:2013年8月2日 10時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=74948&type=0

中国経済の鈍化は、「衰退」ではなく「過渡期」―ロシア有識者

 2013年7月30日、今年第2四半期(4-6月)、中国の国内総生産(GDP)増加率が鈍化したことが世界中の注目の的だ。
 中国経済は衰退に向かっているとみる人もいる。
 過去数年間に比べれば、7.5%の増加率は確かに低いが、ここ数年の世界のGDP平均増加率よりははるかに高い。
 私のみたところ、中国経済は今、戦略的調整の最中だといえる。
 (文:アンドレイ・オストロフスキー、ロシア科学院極東研究所副所長)

 中国経済の増加率が鈍化した原因はさまざまだ。
①.第一に、国際金融危機の後の影響がまだ消え去っていないことだ。
 中国は対外貿易関係を仕切り直しており、特に米国、日本、欧州連合(EU)といった主要貿易相手先との関係を仕切り直し、新興5カ国や東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国への輸出を増やしている。
②.第二に、ある調査によると、第12次五カ年計画(2011-15年、十二五)の終わり頃、中国の生産年齢人口は減少に転じる。
 2020年に小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的実現という目標を達成するため、中国は今、新たな経済成長モデルを模索中だ。
 これには労働者の職業技能レベルの向上や各産業・各業界の生産効率の改善などが含まれる。
③.第三に、中国自身が経済成長モデルの転換という重要任務に直面しており、大量・安価・非熟練の労働力に頼って成長してきた従来のモデルを早急に書き換える必要がある。

 中国は十二五で、第三次産業の付加価値、都市化のレベル、GDPにおける研究開発費用の割合、特許の件数、汚染物質排出量、都市における社会保険のカバー率といった各種の評価指標を強調した。
 ここからわかることは、中国のこれからの発展目標は「速度より質」だということだ。
 中国政府は今後、個人所得の増加や都市部住民の社会保障水準の向上に着目するとみられる。

 世界銀行のロバート・ゼーリック前総裁がかつて指摘したところによると、中国は発展戦略を改めなければ、「中所得のわな」に陥り、低所得層にかかる経済的な圧力が増大する可能性がある。
 中国政府は成長モデル変更の必要性を十分に意識しており、今後は内需の拡大、消費の牽引、投資分野の改革などに集中するという。

 新たなモデル転換期に、中国市場は新たな位置づけを行い、農村の非熟練労働力をよりどころとして生産コストを引き下げるという状態から、熟練した労働力を育成し、生産力を向上させるという方向へ転換するとみられる。
 これらはみな人口メリットの低下、高齢化の突出、自然資源の相対的な不足といった問題解決のカギになる。

 中国政府は現在、あらゆる機会を利用して、経済成長を安定させ、小康社会の建設を進め、国内市場の拡大を土台として、個人の消費能力を引き上げようとしている。
 思うに、経済成長ペースの適度な鈍化は中国社会の当面のニーズに応じたものであり、その目的は20年にGDPと都市部住民の平均所得を10年の2倍にするという目標を全力で達成すること、都市部住民により整った社会保障を提供すること、より合理的で秩序ある所得分配方式をうち出すことにある。
 中国経済「衰退論」は杞憂だといえる。


 でもやはりこの超高層ブームは異常だ。
 「異常なことは異常で終わる」
 としたら、やはり
 「超高層の呪い」
となる。
 どう考えてもこんなにたくさんの超高層が必要とは思われない。
 造るときはいいが、超高層というのは桁違いにランニングコストがかかる。
 それを家賃で賄わねばならない。
 そんなに店子がいるとは思えないのだが。
 もしかしたら「世界初の超高層ゴーストタウン」が出現するかも。


レコードチャイナ 配信日時:2013年8月9日 11時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75336&type=0

世界最高の高層ビル「天空都市」、鉄骨の荷降ろし開始―湖南省長沙市


●8日、湖南省長沙市で建設が計画されている高層ビル「天空都市」に使用するH型鋼材が長沙新港に荷降ろしされた。

 2013年8月8日、華声在線によると、湖南省長沙市で建設が計画されている“世界一高いビル”、「天空都市」の建設に使用するH型鋼材3000トンが、長沙新港に荷降ろしされた。

 この巨大なH型鋼材は、最も重いもので9.3トン、最長のもので14.4メートルに達し、
 鉄鋼技術大国であるルクセンブルクで製造された。
 これらの鋼材は海路で上海市へ運ばれた後、水路で長沙新港へ輸送され、さらに陸路で長沙市南部の株洲市へ運ばれて加工された後に「天空都市」の工事現場へ到着した。

 「天空都市」は高さ838メートル、地上202階、地下6階となる予定で、4450戸(最小60平方メートル、最大520平方メートル)の住居と250のホテル客室、合計10万平方メートルに及ぶ学校、病院、オフィスなどを備え、3万人を収容することができるという。




減速する成長、そして増強される軍備


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